謎曲、第2番の話
冒頭はファンファーレだ。9,10小節目も同様にオクターブ上げて鳴らしている。すると第1番は序曲で、この第2番から本編が始まると考える事も出来そうだ。セゴビアは5曲目にしてしまったが、その答えが見えたかも。 それにしても第2番はフレージングがしにくい。どこもかしこもメリハリなく繋がっているが、17小節の1拍目(16小節の終わりではなく)で区切られるフレーズは、特に違和感ありありだ。ここで一息つきたいところだが、譜面上は淡々と進行している。そのままじゃ寸詰まりじゃないのか。ルバートするべきか、せざるべきか。本人はどう演奏していたのだろう。「フレーズの終わりなんだから、一息入れるに決まってるっちゃ」なのか、「インテンポで弾き切るんやで。そう書いとるやろが」なのか。悩みどころじゃのう。 しかもこの曲、完全終止で終わらんのだよ。和声から判断するに半終止だ。思うに全6曲を1番から6番まで順に弾いてみたセゴビアは「なんか、しっくり来ないな」と感じ、終止感・フィナーレ感の強い第4番を最後に、その直前に半終止の第2番を配置することで「超イイじゃん。弾き順変えよ」となったのではなかろうか(個人の感想です)。 いずれにせよ第2番は謎曲だ。解釈が難しい。しかし「真実はいつもひとつ」じゃないところが音楽の面白いところ。さて、どう弾いたものやら。いろいろと試してみよう。やり甲斐があるなぁ。