こうありたいねな話
久しぶりにやって来ました中野ギター工房。良い天気だ。 たのもーう。コルトレーンよりロリンズが好きでお馴染み、あ〜さんと申します。本日はお招きに預かりまして恐縮です。 「早速でかけよう」 そうしましょう。 でっかいホールにやって来ました。盛況だのう。 世間の閉塞感を忘れさせるほどの活気だ。こうありたいねぇ。おおぅ、親方が係の人に声をかけたぞ。 「招待して頂いた中野です」 かっけー、かっけぇよ親方。三鷹の時は2階の横側の端の席だったのに。招待席とは。 「それと、かおりんのマネージャーさんを呼んでもらえるかな。貢ぎ物があるのでね」 すっげぇ、超リスペクトなんだぜ。 最後段にダブルベースが6本も並んでいる。景気がいいねぇ。でもギター協奏曲なんだけど大丈夫かな。ソリストは村治佳織。姉さん、頼みますぜ。 それにしても良い席だ。1階11列目中央、前は通路で足のばし放題。演者と目線が一緒で音通りも良し。招待席って良いね。 「本来はかおりんのご両親の為の席なんだ。来られなくなったので頂いたのだ」 そりゃもったいないことだ。ラウンドワン帰りで来ました、みたいな服装で申し訳ない。燕尾服来てくれば良かった、持ってませんけど。 結果、バイオリン8からに間引いてマイク立てていたけれど、厳しかったね。でもヴァイオリン協奏曲でも埋もれるとこは埋もれるからね。演奏は立派の一言。さすがっす、姉さん。演奏以外の登場退場を含めたその堂々たる立ち振る舞いも素晴らしい。そして鳴り止まない拍手のなか何度も舞台に呼び戻され、ブラヴォーの声が飛び交う中で返礼するその姿の男前なことこの上無し。ソリストはこうありたいねぇ。 休憩の後は最も「どうかしている」交響曲、ベートーベンの第3番。これも良かったねぇ。ホルン隊張り切ってたねぇ。読響最高じゃないですか。1300席を埋め尽くした大観衆からの万雷の拍手鳴り止まず。 いやぁ、良い冥土の土産になった。なんだか運だけで世渡りしている今日この頃。感謝感謝の日々ですよ。たまにはこんな日もなくてはね。めでたし、めでたし。