墓参りして来た話

 早い時間から音をたてて雨が降り始めた。あまりにザアザア言うものだから、賑やかだった山あいは、すっかり大人しくなってしまった。通り雨は地面にいく筋かの川を作ると、足早に逃げて行った。やがて霧が走って来て、土の黒も木々の緑も覆い隠してしまった。


 霧が切れると早速暑い。墓参りに急ごう。諸々考えると、今日しかなかった。


 ご先祖の墓所は落ち葉で埋もれていた。片つけなければ。


 これで良かろう。いかがでしょう金之助じいさん、うめばあさん。


 今日はお花の種類を増やしてみました。気に入ってくれたかな。
 もしも私に守護霊がいるとしたら、金之助じいさんか、うめばあさんか、二人ともかだからな。そのおかげか怪我も病気もした事無し。事故も無し。底辺ながら、なんとかかんとか暮らしている。ありがたや、ありがたや。
 しかし、私が墓守できなくなったら、どうするか。跡継ぎがいないと、落ち葉に埋もれてしまうがな。どうなることやら。
 

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